肉食のリスク2 肉食と生活習慣病
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肉食のリスク2 肉食と生活習慣病

2016年05月18日(水)6:28 PM

前回に続き肉食を続けると身体はどう変化するかについてです。

 

人類は今から250万年前に現れて、以来ずっと植物(穀物・イモ類)を主食として健康を維持してきました。
人類の歯は穀物や野菜、豆類を咀嚼するための歯が全体の9割であるというのもこの歴史があるためなのです。

 

肉には食物繊維が含まれてなく脂肪やコレステロールが大量に含まれています。
つまり人類の健康に適した食材ではないということです。動物園には飼育員という動物の専門家がおり、それぞれの動物に適した食事を与えています。
もしも餌を間違って与えてしまうと動物たちは病気になってしまうでしょう。
人間も同じで250万年食べてきたものと違うものを食べるようになれば病気になってしまいます。
今日本中の病院が生活習慣病の患者で溢れ医療費が国費を圧迫するようになっているのが、まさに日本人が日本人に適さないものを食べるようになった結果なのです。

 

欧米人は肉を食べているじゃないかという意見もあるでしょうが北方にすむヨーロッパ人は寒冷地のため穀物がとれないので”やむを得ず”肉や乳製品を食べるようになったのです。
彼らのように通常の人類食以外のもので生活する民族を『代用食民族』と呼びます。
代用食に耐えられる体になるために数千年の時間を要して【短くて硬い腸】(食べたものが腐敗する前に便として出すことが出来ます)【大きな肝臓】(肉食により体内Phが酸性に傾くのを肝臓から大量のアンモニアを出すことで中和させる事ができる、ヨーロッパ人の肝臓は日本人の2倍ほど)

 

食物繊維を含まない肉を私たち日本人が食べると腸壁がどんどん硬く厚くなります。これは繊維がない分、腸が無理な蠕動運動を行うようになるためにこのようになります。
つまり腸の筋肉が鍛えられて厚く大きくなるということです。
腸が厚くなると内腔は狭くなり加えて脂肪も摂取するために腸周辺の脂肪層が厚くなるため腸内の圧が随分と高くなります。
この状態が続くと腸内腔の粘膜が内から外へ押し出され『憩室』というくぼみがアチラコチラにできてきます。

 

食物繊維が少ないために量の少ない便が、腸の内圧が高いため腸の中をスムーズに進めなくなります。この停滞した便を【宿便】と言い腸壁にこびりつくように溜まっていきます。
そこに憩室があれば宿便は入り込み石のように固くなります。
憩室や腸壁のひだに溜まった宿便は毒素を出し続け周囲の細胞に遺伝子変化を起こさせてポリープを作り出しそれが成長するとガン化していきます。

 

今日本のがん患者死亡数を部位別に見た時女性では大腸がんが1位男性でも肺、胃に続いて3位になっています。
昭和には大腸がんは珍しい部類だったのが今やトップに躍り出てきたのは食生活、特に繊維や発酵食が少なくなり肉食が増えたことが大きな要因といえるのでないでしょうか。

 

肉食で起こるのは大腸がんだけではありません。腸に宿便が多くなり腸相が悪くなると子宮筋腫、高血圧、動脈硬化、心臓病、肥満、乳がん、前立腺がん、糖尿病などの生活習慣病にかかるリスクが非常に高くなります。

 

肉を食べるときにサラダも食べてバランスを考えていますと言う方もおられるでしょう。〇〇屋の牛丼のCMは健康志向の女性向けにそうメッセージを出しています。
残念ながら生の野菜を一緒に食べると更に悪くします。
生野菜は消化にとても時間がかかります。火を通した野菜が3時間すると胃から腸に流れるのに対して生野菜は6時間かかります。
胃腸が疲労するので慢性的な疲労の原因になります。
人類は250万年前から植物を主食として食べてきましたが【火】を使い予め分解しやすい状態にしてから食べてきたので、野菜に含まれる微毒(アク)を落とし糖分はすぐに脳に届くので脳は発達することが出来ました。
生食は人類の食べ方ではありません。

 

肉食と生野菜をセットで食べてきた結果、慢性的な便秘で悩む人が増えてきました。
便秘薬で出さないと出ない人が増えてきたのです。薬屋さんは漢方なら自然ですよ何となく良いイメージだけで勧めてきますが基本《薬》は毒です。
自然派を謳う便秘薬(センナ・大黄・アロエ等が主成分)を続けると色素沈着が大腸に起こるので黒い腸になります。単に色素が着くだけでなく腸の神経の働きが弱くなっているので、ますますスムーズな排泄が困難になります。

健康な大腸 大腸黒皮症

上写真上は健康な大腸、下は便秘薬により黒皮症になった大腸

 

健康の基本は食事からです。良い食事は健康な腸をつくります。健康な腸は良い血液、良い体液を作り良い感情を生み出します。
良い感情は呼吸をより深いものにし深い呼吸は内臓の循環を良くし体のバランスはますます良い物になります。



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