施術の効果を最大にするには
例えばめまいを主訴として来られた方が2人来店したとして、施術後の反応はどちらも良かったとします。
片や二回目の施術時まで良い状態が維持でき、どんどんステップアップするように改善していきます。
しかし片や二回目の施術までにリバウンドしてしまった人は施術ペースを詰める等の対処が必要で改善までに時間がかかる場合が多いです。
何故このような違いが生まれるのだろう?
多くの施術家は自分の未熟さを反省し更なる精進をするように努められます。(あまり反省しない人は相性ですませてしまう)
私もずっとそのように考え、上手くいかなかった時などは何故か何故かと考え続け眠れない日もありました。
これは誰もが陥りやすい状況です、優れた施術家はこの何故かの答えを(自分の臨床の中で)つかんでいると言えます。
何だと思いますか?
もしこの文章を読んでいるあなたがプロの治療家、施術家ならば一旦ここまでで読むのを止めて自分なりの答えを用意してから続きを読んで下さい。
優れた施術家は患者さんの訴えに耳を傾けながらも患者さんの体質をチェックし治る見込みがあるかどうかを見極めます。
体温、肌の色・艶・湿り気、匂い、喋り声、脈・・・それらを総合的に判断し相手の状態を把握します。
主訴となる症状は施術家にとって指標であり施術の主題ではありません、しかし患者さんの状態が改善することで当然の事ながら症状も改善していきます。
施術の主題とは体の表面に現れた症状ではなく、奥底にあるエネルギーの低下しているところを問題点として扱います。
治るだけの力があれば余程的外れの施術でなければ改善するはずです。
治る力もないほど体質が悪ければどんな施術をしても改善はその場限りとなります。
この体質を決定づけるものは何でしょう?
気候の急激な変化、社会的な人間関係の摩擦による心の問題、精神ストレスもあるでしょう。
しかし最も大きく体質に影響を与える物は食べ物です。
一例を上げると、頭痛、肩こり、めまいが主訴の女性の患者さんが来店されました。
背中を見ると首肩の肌の色に比べて胃の裏辺りから下がくすんで白く冷たい感じです。
お腹もおへその周囲、恥骨の上辺りに圧痛があり肌の色も元気がありません。
聞けば自家製の野菜ジュースを毎朝飲む、サラダも毎食欠かさず食べているそうです。
その為身体が冷え切ってしまい熱が頭周囲に固定されるために症状を引き起こしていると判断しました。
この患者さんの場合、野菜ジュースとサラダを中止し代わりに体を温める力の強い旬の野菜を中心にとってもらうようにしたところ
施術の度に身体が温かくなり主訴となった症状は改善されました。
もしもこの患者さんが食事の改善まで行ってくれなかったらおそらく症状のリバウンドを繰り返し時間もお金も無駄に使っていたことでしょう。
この文章を読んでいただいているあなたが何らかの治療、薬、施術を受けながらも効果に満足ができないなら、今一度ご自身の食生活について考え直してみてはいかがでしょう。
食養について正しいアドバイスを与えるプロに相談するのも良いと思います。くれぐれもサプリメントを押し付けるような業者に引っかからないように気をつけて下さいね。